「少数派」と聞くと、あなたはどんな人を思い浮かべますか?
私はこれまで、LGBTQのように、マイノリティな人たちというイメージを持っていました。
でもあるとき、本を読んで「左利きやAB型の人も少数派」という言葉に出会ったんです。
その瞬間、ふと思いました。
あれ、これって誰にでも当てはまるんじゃない?と。
気象病で体調が安定しない日が続いたり、近視で“もしものとき”に不安を感じたり。
名前を覚えるのが苦手だったり、予定変更にストレスを感じたり。
そういう“ちょっとしたズレ”って、実は誰の中にもあるんじゃないか。
そしてその中に、LGBTQのようなアイデンティティも含まれているとしたら。
私はそのとき、「少数派」という言葉の見え方が変わりました。
今日は、私自身の体験をもとに、
「少数派って他人事じゃない」という話をしてみたいと思います。
実はみんな持っている「少数派な特徴」
「少数派」と聞くと、特別で珍しいものを想像しがちですよね。
でも、こんな特徴に心当たりはありませんか?
・左利き
・乗り物酔いしやすい
・低気圧で体調を崩す
・アルコールに弱い
・顔や名前を覚えるのが苦手
・予定変更が苦手
・初対面で強く緊張する
どれも「あるある」と感じる人がいそうな内容ですよね。
こうした特徴は、だいたい1〜10%くらいの人が持つと言われることが多く、「少数派」と呼ばれることもあります。
でも、ここで大事だと思ったのは、
「ひとつひとつは小さくても、誰もが何かしらの少数派を持っている」
ということでした。
私自身も、
・気象病
・強い近視
・PMS(生理前の体調不良)
・珍しい苗字
・双子育児
・そしてエクスジェンダー/ノンバイナリー
と、いくつもの“少数派な要素”を持っています。
それまでは「自分はちょっと変なのかも」と思っていたけれど、
よく考えると、“みんな違うポイントを持っているだけ”なのかもしれないと感じました。
体験談|「普通に元気」ができない日々と、説明し続ける疲れ
私は気象病があり、慢性的に体調が安定しません。
1ヶ月のうち、すっきり元気に過ごせる日は7日もないこともあります。
この話をすると、ほとんどの人に驚かれます。
でも、私にとってはそれが日常です。
体調が悪い日、頭が重くて動けないとき、
「今日やらなきゃいけないこと」があると、自分を責めてしまいます。
どうしてうまくできないんだろう。
なんでみんなは普通にできるんだろう。
元気で生活できることが「あたりまえ」とされている世界で、
そのペースについていけない自分に、イライラやモヤモヤが積み重なっていきました。
同時に、私はエクスジェンダー/ノンバイナリーでもあります。
このことについては、また別のしんどさがあります。
世の中には「男性か女性か」「男女で恋愛するのが当たり前」という前提があって、
その中で自分のアイデンティティを説明し続けなければいけない。
正直、疲れます。
「なんで私は説明しなきゃいけないんだろう?」
「見た目だけで判断してもらえる人が羨ましい」
そんな気持ちになることもありました。
ただ一方で、同じノンバイナリーの人と出会ったとき、
「自分だけじゃなかった」と思えたあの安心感は、今でも大切な感覚です。
少数派は“特別な人”ではなく、“誰もが持つ一部”かもしれない
私の考え方が変わったきっかけは、ある本に書かれていた一文でした。
「左利きやAB型の人も少数派である」
それを読んだとき、ふと思ったんです。
少数派って、普段わざわざ意識しないだけで、
誰の中にもあるものなんじゃないか?と。
そしてその中に、LGBTQのようなアイデンティティも含まれていると考えたら、
もっと自然に「個性のひとつ」として受け止められるのではないか、と。
ここで関係してくるのが「多数派バイアス」という考え方です。
多数派バイアスとは、
「多くの人がそうしていることが正しい」と無意識に感じてしまう心のクセのことです。
たとえば「毎日元気に働けるのが普通」「男女で分かれるのが自然」なども、
このバイアスの影響を受けている可能性があります。
でも実際には、その“普通”に当てはまらない人もたくさんいる。
そう考えたとき、私は少し楽になりました。
少数派であることが、孤独だけじゃなくなる瞬間
以前の私は、「マイノリティかもしれない」と思うこと自体が不安でした。
孤独で、どこにも属せないような感覚。
でも今は、少し違います。
みんながそれぞれに少数派な要素を持っていて、
その組み合わせが違うだけなんだと思えるようになりました。
自分が少数派な部分もあれば、
別の場面では多数派であることもある。
そう考えると、「マイノリティ」という言葉にくっついていた寂しさが、少しやわらぎました。
もちろん、現実として
・説明しなければ理解されにくい
・環境が自分に最適化されていない
と感じる場面は今でもあります。
でも同時に、
「世の中は最初から自分用にできているわけじゃない」
「だから無理に合わせすぎなくてもいい」
そう思えるようになったことは、大きな変化でした。
自分の“少数派な部分”を見つめることから始めてみる
この記事を読んでいるあなたにも、きっとあると思います。
・ちょっと不便だなと感じる体質
・周りと違うと感じる感覚
・言葉にしづらい違和感
それは決して「特別なもの」ではなくて、
“あなたを形づくっている一部”なのかもしれません。
私は、自分の少数派な要素をひとつひとつ見ていく中で、
今までは宇宙人としてこの地球に降り立ったような疎外感があったけれども、
「私も、ここで生きてていいのかもしれない。」
と思えるようになりました。
そして同時に、
これまで多数派に合わせようと頑張ってきた自分のことを、
少しだけ誇らしく思えるようになりました。
もしよかったら、あなたも一度考えてみてください。
「自分の中の少数派って、なんだろう?」と。
そして、その上でこう言ってあげてほしいんです。
よくやってるよ、って。
ちゃんとやってきたよ、って。
あなたは、あなたのままでいい。

