True Colors Labを1年運営してみて感じたこと|安心して話せる場所がくれたもの

私運営しているオンラインコミュニティTrue Colors Labが、この2月で1周年を迎えようとしています。
正直に言うと、最初は「人が来るかな」という不安よりも、「ここは本当に安心できる場所になれるのだろうか」という不安の方が多かった。

でも、1年続けてみてわかったのは、カウンセラーでもなんでもない私でも、コミュニティ運営を「やってて良かった」ということです。

夜中に布団に潜りながらひとりで検索しては、また悩みのループに迷い込んでいたあの頃の私にとって、本当に必要だったのは「正しい答え」ではなく、「安心して話せる場所」だったのだと、今ならわかります。

この記事では、オンラインコミュニティTrue Colors Lab(以下TCL)を1年運営してみて感じたこと、そして私がなぜ“場所”を作り続けているのかをお伝えします。


目次

オンラインコミュニティTCLを始める前の私|一人で検索していた夜

大学生の頃、私はよく夜中にスマートフォンで言葉を検索していました。

・性別 違和感
・女性になりたくない
・男になりたいのかな
・自分は何者

検索しては混乱し、また別の言葉を探す。
そして余計に眠れなくなる。そんな夜が何日もありました。

当時の私は、「セクシュアリティを誰かに相談する」という発想自体がありませんでした。そもそも周囲に同じような人がいるとも思っていなかったし、いたとしてもお互いに秘密にしていたはずです。

今振り返ると、私はずっと「駆け込む場所」を探していたのだと思います。でも、どこに行けばいいのかが分からなかった。

LGBTQの相談窓口があったとしても、「そこに行けばすべて解決する」とは思えなかった。
私は“理解してもらうこと”よりも、“心の安全”を求めていたのだと思います。

ここで言う安心して話せる場所とは、
否定されない。
評価されない。
答えを急かされない。
そういう場所のことです。


性別を押し付けられていた頃の違和感

大学の研究室で、先輩からこう言われたことがあります。

「もっと可愛い格好しなよ」
「女の子なんだからメイクしてきなよ」
「フリフリの服着たら?」

さらに、研究室では女性の名前を挙げて「あの子は行ける」「あの子は行けない」と値踏みする会話もありました。

その空気が本当にしんどかった。

私はショートヘアで、パンツスタイルで通学していました。
今思えば、それは小さな抵抗だったのだと思います。

嫌悪感が強すぎて、「キモいからマジでやめてください」とはっきり言ったこともあります。それでも、空気は変わらない。

自宅だけが、安心できる場所でした。

私は普通を装いながらも、自分らしく生きたいと願っていました。でも、その“自分らしさ”が何なのかは、まだ分からなかったのです。

LGBTQという言葉との出会い

私がLGBTQという言葉を肌で体感したのは、大学生時代にカナダへ短期留学した時。

学校の授業でLGBTQや女性の社会進出についてなど、理系の私は普段触れることのない社会学的な内容に、少しだけ触れる機会がありました。

ある日、留学生のアシスタントをしている男性が「僕はゲイなんだ」と言って、自分のSNSで彼氏の写真を見せてくれました。

咄嗟の出来事で、しかも英語もうまく話せない私は、「Wow, cool!」くらいしか言えませんでしたが、
それがゲイをカミングアウトしている人とお話しした初めての経験になりました。

そして、周りの学生もそれを当然、と言うように受け入れていました。

そこで、日本の遅れ具合に愕然としたのです。カナダでは、もうこんなにLGBTQへの理解が深まっているのか。日本はセクシュアルマイノリティについての理解が10年は遅れていると感じました。

その時の印象は強烈で、当時からモヤモヤを抱えていた私にとっては、希望が持てる思い出にもなりました。

日本が生きづらくなったらカナダに行けばいいのか、と思ったくらいです。


ノンバイナリーの友人との出会いがくれたもの

私にとって大きな転機になったのは、レズビアンでノンバイナリーの友人に、自分のことを打ち明けられたことでした。

正直に言うと、最初に「ノンバイナリー」という言葉を聞いたとき、私はあまりピンときていませんでした。
その友人が細かく説明したわけでもなかったし、私自身も当時は知識がほとんどなかったからです。

でも、今振り返ってみると、本当に大切だったのは“言葉の意味”ではありませんでした。

友人が作ってくれた空気です。

私がどんなことを話しても、否定しない。
途中で評価しない。
「それは違うよ」と正解を提示しない。
そして、「今までよく頑張ってきたね」と言ってくれた。

私はその一言に救われました。

心理学には「心理的安全性(しんりてきあんぜんせい)」という言葉があります。
これは「この場では、自分の本音を言っても攻撃されたり否定されたりしないと感じられる状態」のことです。
簡単に言えば、「ここで失敗しても大丈夫」「変なことを言っても嫌われない」と思える空気のことです。

私が友人からもらったのは、まさにその心理的安全性でした。

孤独が一気に消えたわけではありません。
でも、「この人には話せる」と思えたことで、世界の見え方が少し変わりました。

それまでは、どれだけ検索しても、どれだけ言葉を探しても、最終的に戻ってくるのは“ひとり”でした。
でもその日からは、「困ったらこの人に相談できる」という選択肢ができた。

安心できる人が一人いるだけで、生きる難易度は本当に変わるのだと知りました。

同時に、少しの絶望もありました。

「ああ、やっぱり私はマイノリティなんだ」

孤独が和らぐと同時に、「理解されにくい側」である現実もはっきりしました。
それでも私は、あの出会いがなければ、今の自分には辿り着けなかったと思っています。

理解よりも、まず安全。
私はあのとき、理屈ではなく“空気”に救われたのです。

ラベルは縛りではなく「出会うための地図」

友人との出会いのあと、私は自分でもセクシュアリティについて調べるようになりました。
診断を受けて初めて、いくつかの言葉に出会いました。

Xジェンダー
ノンバイナリー
アセクシュアル
アロマンティック

Xジェンダーは、男女どちらにも当てはまらない、またはその中間・どちらでもあると感じる性自認。
ノンバイナリーは、男性・女性という二択に自分を当てはめない性自認の総称です。
アセクシュアルとは、他者に対して性的な欲求を感じにくい、あるいは感じないあり方のことです。
アロマンティックとは、他者に対して恋愛感情を感じにくい、あるいは感じないあり方のことです。

それまでの私は、「言葉を自分に当てはめる」という発想自体を持っていませんでした。

実はXジェンダーという言葉は以前から知っていて、「自分もそうかもしれない」と思ったことがありました。でもしばらくすると、「やっぱり違うかも」と考えるのをやめる。そしてまた違和感が出てきて、調べる。そんなことを何度も繰り返していました。

周囲に当事者がいなかったこともありましたし、いたとしてもお互いに秘密にしていたら気づけなかったと思います。

一度だけ、理解がありそうな後輩に「私はXジェンダーかもしれない」と話したことがあります。でも反応は「ふーん」という感じでした。

そのとき感じたのは、「聞いてくれる」ことと「分かち合える」ことは違う、ということでした。

LGBTQという大きな枠があるからといって、必ずしも安心できるわけではない。
やはり、似た経験をしている人同士で話すことで得られる安心感はあると思っています。

だから私は、ラベルに対しての評価を少し見直しました。

ラベルは、自分を縛るためのものではなく、似た経験をしている人を探すための“検索ワード”なのだと。

「自分はもしかしてここに近いかもしれない」と知ることで、出会える人が変わることがあります。

私は、ラベルを“固定する札”ではなく、“出会うための地図”として使っていきたいと思っています。


オンラインコミュニティTCLを1年運営して感じたこと

現在、私はオンラインコミュニティTCLを運営しています。

・オンライン中心
・月1回のオフ会
・時々ワークショップ
・全員集まれない日は1対1でやりたいことを叶える日

メンバーは今3人です。

時々、「コミュニティ運営って怖くないですか?」と聞かれることがありますが、今のところ怖さはありません。

むしろ、メンバーさんにとって「怖い場所」にならないように気をつけなくては、といつも思っています。

どれだけ私が安心安全な場所を作ろうとしても、それをどう感じるかは相手に委ねられているからです。
私は「安心して話せる場所の提供」ができるように努力する。私にできることはそれだけなんですよね。

私が大事にしているのは、

・否定しない
・答えを急がせない
・ラベルを押し付けない
・でも選びたい人には情報を渡す

という姿勢です。

同じような経験をしている人だからこそ、生まれる安心感があると私は感じています。


安心して話せる場所がくれたもの

安心できる人が一人いるだけで、生きる難易度が変わります。

「今困っているから、この人に相談しよう」

そう思える存在がいること。それだけで、孤独の重さは半分以下になります。

だから私は、ジェンダーに関心のある人に向けてメールマガジンを届けています。
FacebookやInstagramで広告を出しているので、夜中に検索している誰かのタイムラインに、ふと現れるかもしれません笑

あの頃の私のように、「駆け込む場所が分からない」と感じている人に、少しでも届けばいいと思っています。

私は夜中にネット検索をしては、眠れない日々を送っていた当時の私に伝えたい。

「それ、一人で考え続けなくていいよ」

悩む過程は大切。でも、抱え続ける必要はない。

そして今、私は場所を作っています。

あなたが安心して話せる場所を。

あなたは、あなたのままでいい。


オンラインコミュニティTCLについてのQ&A

Q1. オンラインコミュニティTCLはどんな人に向いていますか?

ジェンダーやセクシュアリティに違和感を抱えている方、安心して本音を話せる場所を探している方に向いています。

Q2. オンラインコミュニティTCLでは何をしますか?

オンライン交流、月1回のオフ会、ワークショップ、1対1セッションなどを行っています。否定しない空気づくりを大切にしています。

Q3. セクシュアリティがはっきりしていなくても参加できますか?

もちろん大丈夫です。ラベルが決まっていなくても構いません。むしろ、揺れている状態こそ安心して話してほしいと思っています。

TCLの詳細はこちらからご覧ください

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

もし今、

「ちゃんと生きているのに、なぜかずっと苦しい」
「誰にもわかってもらえない気持ちを抱えてきた」
「普通を装ってきたけれど、本当の自分が置いてけぼりになっている気がする」
「恋愛や性別のことを考えると、言葉にできないモヤモヤが残る」
「みんなと同じようにできない自分は、おかしいのではないかと感じる」

そんな感覚を、少しでも抱えたことがあるなら。

私からのお手紙を受け取ってほしいです。

このブログでは書ききれない、もっと深い話を、
あなたに宛てた手紙の形でお届けしています。

・自分のセクシュアリティに気づいていった過程
・名前がつかない違和感とどう向き合ってきたか
・普通に合わせ続けて苦しかった日々のこと
・本音を言えなかった過去と、少しずつ変わっていったこと

など、かなり個人的な体験も含めてお届けしています。

【こんな方におすすめです】

・自分の性や恋愛の感覚がよくわからない
・周りと違う気がして、どこか孤独を感じている
・このままでいいのかと不安になることがある
・誰にも言えないモヤモヤを抱えている

【登録すると届く内容】

・ここでしか書いていない本音の話
・読者の悩みに答えるお話
・イベントやコミュニティの先行案内

もし今、「少し読んでみたい」

そう思ったなら、その気持ちがあるうちに受け取ってほしいです。

悩みは、時間が経つとまた奥にしまい込んでしまうことがあるから。

あなたは、あなたのままでいい。

その感覚を、少しずつ思い出していける場所になれたら嬉しいです。

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『ユウからの手紙』

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