性的マイノリティが聞かれた「困った質問」とその本音【Xジェンダーの私の場合】

3児の親でありXジェンダー(ノンバイナリー)。
30歳から「自分らしい生き方」を探求中のユウです。

先日、妹と話をしているときに、
ある一言がとても引っかかりました。

「Xジェンダーをカミングアウトしたとして、何か変わるの?」

その瞬間、目の前にいるのに
自分の存在が無視されているような感覚になったんです。

存在は「知っている」と言いながらも、
「関心がない」「困っているなら説明して」と、
距離を取られるような空気。

この出来事をきっかけに、
マジョリティとマイノリティの間にある
見えない“溝”について考えるようになりました。

目次

家族との会話で感じたマジョリティとのギャップ

「セクシャルマイノリティがいることは知っている」
でも、会話をしていてそれ以上に踏み込もうとはしない。

私がXジェンダーであるという事実をカミングアウト済みでも、
「Xジェンダーがどんな存在なのか」には興味がなく、
「そうなんだ」と流されて終わる。

そして「何か困ってるなら自分から言って」と。

その言葉の背景にあるのは、
「問題があるなら教えてくれないと対応しようがない」
という“合理的”な姿勢。

でもそれは同時に、
マイノリティが“説明する側”に立たされ続ける現実でもあるんですよね。

「興味がない」と言われることの孤独感

興味がない、関心がない、という態度は、
知らず知らずのうちに
「あなたのことは考える価値がない」
と言っているようにも聞こえます。

私の場合は親しい間柄の人に言われた言葉だったので、
自分の存在が軽く扱われているように感じて、
心がズーンと重くなったように感じました。

理解してもらえなくてもいい。
でも、「知ろうとしてくれる姿勢」があるだけで、
救われると思うのです。

セクシャルマイノリティに向けられる“困った質問”とその本音

「どうしてほしいの?」が投げかけるプレッシャー

「どうしてほしいの?」

この質問は一見、歩み寄りに見えるけど、
相手に“正解の提示”を求める言葉でもあります。

でも、何をどう変えてほしいかなんて、
すぐに言葉にできないことの方が多い。

問題が起こるたびに気づくこと、
日々の違和感の中でやっと輪郭が見えてくること。

自分でも、これからどうなっていきたいのか、
どんなことに悩んでいるのか、
はっきりとした言葉をいつも携えているわけじゃありません。

だから、「今すぐ答えをくれ」と言われても、
言葉に詰まってしまうんです。

「気にしてないよ?」に潜む無関心の壁

「私は気にしてないよ」

この言葉もまた、
優しさのつもりで言われることが多いけれど、
実は「あなたのことは理解するつもりがない」と聞こえることもあります。

「説明する側」であり続けることの疲れと葛藤

伝えるたびに、心がすり減る気がする

マイノリティは、
「説明する側」に置かれがちです。

「なぜそうなのか」
「どこに困っているのか」

そのたびに、丁寧に言葉を選び、
相手に配慮しながら話す。

そのプロセスは、
思った以上にエネルギーを消耗します。

間違った理解への恐れと孤独感

それでも説明するのは、
「誤解されたままでいるのは困る」から。

変な印象を与えたくない、
自分の存在が否定されるのが怖い。

だから慎重になる。
けどその慎重さが、また新たな壁を生むこともあります。

「知っている」ことの大切さ

たとえば、左利きの人の左側に
右利きの人が座ると、
肘がぶつかって不便を感じることがあります。

でもこれは、
「左利きだとこうなるんだ」と知っているだけで、
ほんの少し気をつけるだけで、
お互いが快適に過ごせるようになる。

それと同じことが、
セクシャルマイノリティの人と話すときにも
言えると思うんです。

「知識として知っている」だけでも、
お互いに配慮できることがたくさんあります。

それは、あなたにとって負担になりますか?
私はむしろ、
お互いの信頼を深める素晴らしいツールになると思います。

まとめ|「理解しなくていい」けど「知っていてほしい」

わたしは、
誰かに完全に理解されたいわけじゃありません。

でも、「そういう存在がいる」と知ってくれているだけで、
毎日の中でふと救われる瞬間があります。

知ることは、重荷じゃない。
知ることは、誰かに優しくなれる第一歩。

これはセクシャルマイノリティに限った話ではありません。
それぞれが「そういう人がいる」と知って、
少しだけ自分の行動を見直す。

そんな小さな積み重ねが、
きっと誰もが快適に生きられる社会を
つくるんじゃないかと思っています。

あなたは、あなたのままでいい。

ここまで読んでいただき、
ありがとうございました。

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「あなたは、あなたのままでいい」 ユウからの手紙




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