3児の親でありXジェンダー。
30歳から「自分らしい生き方」を探求中のユウです。
私は自分のことをXジェンダーの中でも
「中性」と認識しています。
でも、「それってどんな感覚なの?」と改めて聞かれると、
言葉にするのは案外むずかしいな、と感じました。
そこで今回は、
私が思う中性ってなんだろう?という考えや
個人的に思うあるあるについてお話ししていきます。
中性ってどんな感覚?Xジェンダーの中性な私たちのリアル
「Xジェンダー」とは、
男女のどちらかにはっきり分類されない性自認を持つ人のこと。
その中でも “中性” は、男性でも女性でもなく、
その間にいる感覚を持つ人たちを指します。
「中性って、結局どんな感じ?」と聞かれることがあるけど、
その答えは人それぞれだと思います。
私の場合は、
「今私は女性だ/男性だ」とはっきり感じることがなく、
ただ、どちらの要素も持っているように感じる。
しかし、持っていないようにも感じる。
中性ではなくて無性なのでは?と聞かれると
「そうかもしれません、今はまだわかりません」。
ただ、私は小学生の頃から
「男の子と女の子の間にいるんだ」と
漠然とそんな認識がありました。
今回は、そんな私自身の実体験を交えながら
「中性あるある」 を紹介していきたいと思います。
服選びがとにかく難しい!「どっちもしっくりこない問題」
「メンズの服は好きだけれど、肩幅が合わない…。」
「レディースの服はシルエットがしっくりこない…。」
こんなふうに、私はいつも
服選びに悩んでいます。
古着屋さんが大好きで、
お休みがあれば初めて行く古着屋さんを開拓したりしています。
トレンドにとらわれず、
好きな形、色を選べて、
メンズもレディースもどちらも気軽に試着できる。
私にとって古着屋さんは
リラックスして服選びができるありがたい存在なのです。
しかし、そんな古着屋さんにおいても、
メンズとレディースの間を行ったり来たりしてしまいます。
たとえば、メンズの服のシルエットは好きだけれど、
私の体に合うメンズS、Mは少なくて、
気に入っても、なかなかちょうどいいサイズに出会えない。
レディースの服を選ぶと、サイズは合うけれど、
デザインがフェミニンすぎて、ときめかない。
最近では「ジェンダーレスファッション」や
「ユニセックス」のアイテムも増えてきましたが、
それでも自分に合うものを見つけるのはなかなか大変です。
「これ!」という服に出会えたときの嬉しさはひとしお。
少しずつでも、
自分らしいスタイルを見つけていきたいですね。
性別欄にモヤモヤ…「どっちか選んでくださいって言われても困る」
「Xジェンダーあるある10選」という記事でも書きましたが👇
これは中性の人でもあるあるだと思います。
ネットの会員登録や役所の手続きなどで、
いつも出てくる 「性別を選んでください」 という欄。
「どっちも違うんだけれど…」
「どちらかを選ばなきゃいけない」という前提に、
モヤモヤすることもあります。
そんなふうに感じることはありませんか?
私も、書類を書くたびに「この欄、本当にいる?」
と思っています。
選択肢が「男性」「女性」しかないと、
どちらを選んでも違和感が残ってしまうのです。
最近では「その他」や「X」「未回答」などの選択肢が
増えてきましたが、まだまだ少数派。
そのため、日常のちょっとした場面で
「ここは私がいない世界線だ…」と感じることがあるのも事実です。
性別欄があることで、
「どちらかに分類されるのが当たり前」という前提が
強く感じられてしまうこともありますよね。
でも、本当は「性別で区別しなくてもよいこと」が
たくさんあるのではないでしょうか。
社会全体が少しずつ変わってきているとはいえ、
まだまだXジェンダーの視点が反映されていない場面も多いもの。
居場所がない気がして寂しさを感じる時は
思い切って「男・女」の間に丸をしてみようかな。
個人的な見方ですが、
病院で聞かれる性別欄に対しては、
「生物学的な性」を聞かれているという認識で女に丸をつけています。
周囲の反応に困る…「どっちなの?」と聞かれても答えにくい
「男?女?」
「どっちかって言うとどっち?」
何気ない質問かもしれませんが、
この質問に対して、
相手に満足してもらえる回答をできる自信がありません。
私自身が、はっきりと「こっちだ!」という答え
を持ち合わせていないのです。
逆に、聞いてくる方は
「私は女性100%」「僕は男性100%」と
はっきり言えるんでしょうか。
仮に、正直に「どっちでもない」と答えても、
「え、どういうこと?」と深掘りされることもあれば、
「なんとなく冗談っぽく受け流されてしまう」こともあります。
「そういう設定なんだね」とか、
「キャラ作り?」みたいに受け取られることもあります。
説明するのが面倒に感じてしまうこともありますし、
そもそも「自分のアイデンティティを毎回説明しなきゃいけないの?」
という気持ちになることもあります。
相手の理解度によっては、
説明をしても納得してもらえないこともあるので、
「言うか言わないか」の判断が難しいですよね。
そんなときは、
「この人にどこまで話すか?」を
その場の空気で決めるようにしています。
相手にどう思われるかよりも、
「自分がどう感じるか」を大切にしたいと思います。
「中性」と「無性」ってどう違うの?
Xジェンダーの中には、「中性」と「無性」という言葉
使われることがありますが、
その違いについて疑問に思ったことはないでしょうか。
言葉の定義は人によって少しずつ違いますが、
大まかに説明すると次のようなイメージになります。
中性の人は、
「男性と女性の中間にいる感じ」や
「どちらの要素も持ちながら、自分らしいバランスを見つけている」
という感覚でしょうか。
一方で、無性の人は
「そもそも性別というものが自分には関係ないように感じる」
と思うことが多いようです。
私自身は自分のことを
今の所「中性」として認識しています。
でも、中性と無性の間にグラデーションがあるなら
中間らへんにいるような気もしています。
つまり、「性別があるようで、無いような感覚」です。
メンズファッションが好きだったり、
「男性的な脳だよね」と言われることに
しっくりくる場面もあります。
でも、完全に「男性」と言われると違和感があり、
かといって「女性らしく」と求められることにも
苦手意識があります。
「どちらにも寄りすぎない、自分らしい立ち位置がある」
と感じることが多いです。
無性の人は、それとはまた違った感覚を持っています。
そもそも「男性」「女性」という枠にあてはめること自体に
ピンとこなかったり、
性別という概念そのものを意識しないこともあります。
Xジェンダーの中でも、
「自分は中性寄り」「完全に無性に近い」
「日によって感覚が変わる」など、
人それぞれの感じ方があります。
そのため、「どちらが正しい」というものではなく、
自分の認識と近い言葉を選ぶという感じでしょうか。
まとめ
中性は”曖昧”ではなく、
自分らしさのひとつ。
Xジェンダーの中でも「中性」として生きる中で、
日々感じることや悩むことはたくさんあります。
中性あるあるな悩みをポジティブに言い換えると
以下のような感じでしょうか。
・服選びに迷うのは、「自分にしっくりくるスタイルを見つけたい」から
・性別欄にモヤモヤするのは、「社会の仕組みがまだ多様性に追いついていない」から
・「どっちなの?」と聞かれて困るのは、「そもそも”どっちか”ではないから」
どのエピソードも、
Xジェンダーの中性として生きる人なら、
一度は感じたことがあるかもしれませんね。
でも、この違和感やモヤモヤは「自分が変だから」ではなく、
今の社会がまだ多様な性のあり方を前提としていない
だけなのだと思います。
「中性」というアイデンティティは、
ちゃんと自分らしさのひとつ。
だからこそ、「どっちつかず」ではなく、
「どちらにも縛られない自由な生き方」として
自分を大切にしていけたらいいですよね。
日々の中で「なんだか生きづらいな」と感じることがあっても、
同じように感じている人がいることを思い出してもらえたら嬉しいです。
あなたの「中性らしさ」を、
大切にできますように。
あなたは、あなたのままでいい。