「Xジェンダーってただの流行?」
「気のせいなんじゃない?」
「そういうファッション?」
そういう意見を見かけることがあります。
Xジェンダーは決して「偽物」ではなく、
多様な性のあり方の一つです。
しかし、社会にはまだ男女二元論が根強く、
Xジェンダーという概念自体を知らない人も多いです。
そのため、
「聞いたことがないから存在しないんじゃないか」
「男女のどちらかにしか見えないから偽物」
などという偏見が生まれてしまうのです。
本記事では、
Xジェンダーに対する偏見の背景、
誤解が生まれる理由、
私なりの向き合いかたについてお話ししていきます。
Xジェンダーとは?
Xジェンダーの定義
Xジェンダーとは、
男女のどちらにも当てはまらない、
あるいはどちらでもあると感じる性自認を持つ人のことを指します。
具体的には以下のようなパターンが存在します。
男性女性どちらでもない(無性)
男性と女性の中間地点(中性)
男性でもあり女性でもある(両性)
その時々によって性自認が変わるなど、流動的(不定性)
日本では比較的最近になって
この概念が知られるようになりましたが、
男女のどちらにも当てはまらない性は
実際には世界中で昔から存在していました。
日本と海外での認知度
日本生まれの「Xジェンダー」という言葉ですが、
国内でも「LGBTQ+」という言葉が浸透してきたものの、
Xジェンダーについての理解はまだ浅いのが現状です。
内閣府が2020年に実施した調査では、
「エックスジェンダー」という言葉について、
「言葉も意味も知っている」と回答した人は1割弱にとどまっています。
内閣府『性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の意識調査』(2020年)
一方、
海外では「ノンバイナリー(Non-binary)」という名称で知られ、
アメリカやカナダなどでは公的書類でも性別欄に
「X」を選択できるようになっています。
なぜ「偽物」と言われるのか?
Xジェンダーを否定する主な理由として、
「見た目だけではわからない」
「新しい概念だから信じられない」
「性別は男か女のどちらかしかないという固定観念」
などが挙げられます。
しかし、それは単に知っているかどうか問題であり、
実際にXジェンダーとして生きている人がいます。
かくいう私も、
そんなXジェンダーの一人というわけです。
Xジェンダーはあくまでも性自認なので、
本人が自分のことをXジェンダーだと認識しているのであれば、
他の誰もその人を「偽物」ということはできません。
「Xジェンダーは偽物」と言われる理由をchatGPTに聞いてみた
1. 社会に根付いた男女二元論
多くの社会では
「男性と女性しか存在しない」という考えが
長年根付いてきました。
これは教育や法律、
文化的な価値観によって強化されており、
「男はこうあるべき」「女はこうあるべき」といったステレオタイプが
一般的に受け入れられています。
この固定観念が、
Xジェンダーの存在を認めることを難しくしているのです。
男性/女性しか存在していないと思っている人にとって、
男性でも女性でもない性は受け入れ難いものなのかもしれません。
この回答をみてふと、
ガリレオ・ガリレイの「それでも地球は回っている」
という言葉を思い出しました。
たとえ人が否定しようとしても
「存在する事実は変わらない」。
“地動説”を受け入れてもらえるまで、
発信し続けたいですね。
知識不足と偏見
Xジェンダーの概念は
まだ多くの人にとって馴染みがありません。
そのため、無意識に
「そんなものはない」と決めつけてしまう人も
少なくありません。
しかし、これは単なる「知らないから否定する」現象であり、
適切な情報を得ることで解消できる問題でもあります。
知らないから認められないのでは寂しいですね。
存在の認知が進むように
私も情報発信を続けていきます。
理解できないものは存在しない」とする心理
人は、自分が経験したことのないものや、
直接見聞きしたことのないものに対して
懐疑的になる傾向があります。
特に、自分の世界観に合わないものは
「そんなものは嘘だ」と思いやすいのです。
しかし、それは事実とは異なります。
例えば、インターネットが存在しなかった時代に、
「インターネット」という概念を聞いても、
多くの人が信じなかったのと同じように、
新しい概念が広まるには時間がかかるのです。
同じ感覚を持っているわけじゃ無いので、
「理解をする」というのはとても難しいことだと思います。
理解してもらわなくてもいいので、
存在していることだけ知っていて欲しいです。
偏見にどう対処する?
自分のことを受け入れてあげる
私は自分がXジェンダーだと気がついてからは、
自分自身を受け入れ、
理解してあげよう、と思うようになりました。
それまでは「それは間違っている」と
否定したり気持ちに蓋をしていた事柄を
改めて見つめ直し、
本当にやりたいことはチャレンジすることにしました。
そうやって自分のことを受け入れていくと、
自然と自己肯定感も高まってきます。
そして何よりも、
自分が好きなことをしているという充実感が得られて、
今まで気になっていた社会からの目が
あまり気にならなくなります。
というわけで、偏見への対処方法1は、
「自分が自分に向けている偏見」を
少しずつ取り払っていくこと。
無理解な人とどう向き合う?
Xジェンダーに対して否定的な人と関わることは
避けられないと思います。
否定的とまではいかなくとも、
受け入れられない、
理解したくないと思う人もいるかもしれません。
そういう人たちを説得しようとすると
こちらの消耗も激しくなってしまいます。
全ての人と仲良くなることができないように、
理解したくない人と無理に関わる必要はありません。
お互いに感情的にならないよう気をつけながら、
適度な距離をとりましょう。
仲間を見つける
Xジェンダーであることをオープンにすることで、
同じ考えを持つ人とつながることができます。
私は自分が運営する【True Colors Lab】というオンラインコミュニティで
仲間と話すことで、一人じゃないと思えるようになりました。
そうすると、
今までは一人でささくれ立っていた気持ちが落ち着いて、
偏見があっても、
全ての人が理解してくれなくても、
ここにいれば大丈夫だと思えました。
一人でも、
自分を理解してくれる仲間がいれば
あなたはきっと百人力です。
まとめ
Xジェンダーは決して「偽物」などではなく、
性の多様性の一つです。
性自認は自分で決めるもの。
誰かに何を言われようとも、
あなたが感じている心の性に間違いはありません。
しかし、社会にはまだ根強い偏見があり、
Xジェンダーという概念自体を知らない人も多いです。
大切なのは、
自分のアイデンティティを否定せず、
理解してくれる仲間とつながることです。
もしあなたがXジェンダーであることに不安を感じているなら、
決して一人ではないことを知ってください。
ありのままの、あなたでいい。