『セマンティックエラー』漫画シーズン1感想。魅力的なキャラに惚れた!韓国語学習のきっかけになったBL作品

※このレビューは原作・ドラマも踏まえた個人の感想です
※ネタバレがあります

3児の親でありXジェンダー(ノンバイナリー)。
30歳から「自分らしい生き方」を探求中のユウです。

「この作品を、原語で読みたい」
「キャラクターが発している言葉をもっと深く理解したい」
そう思わせてくれた、韓国発のBL漫画、
『セマンティックエラー』。

私はドラマ、漫画、そして小説とすべてを堪能しましたが、
漫画版はキャラクターの感情表現が豊かで、
背景の色彩で気持ちを描く巧みな技も見どころ。
何回読んでもその度に新しい気づきがあります。

韓国語では
『시맨틱에러』(シメンティックエロ)。

原作はJ.Sooriさん(저수리)による小説で、
漫画版はAngyさんの美しい作画で描かれています。

この記事では、
シーズン1に登場するキャラクターや世界観の魅力について、
ご紹介していきます。

漫画を韓国語でも読みたい!と思わせてくれたきっかけについても
少しご紹介します。

目次

『セマンティックエラー』ってどんな作品?

『セマンティックエラー(Semantic Error)』とは、
コンピュータ用語で「意味的な誤り」を指します。

論理的には正しく見えるコードでも、
実際の動作が期待通りにならない──。
まさにこの作品のテーマにもぴったりなタイトル。

堅物でプログラミング&ゲームオタクなチュ・サンウと、
自由奔放で芸術系イケメンのチャン・ジェヨン

正反対の性格な二人がとある“トラブル”をきっかけにぶつかり、
お互いの日常に”セマンティックエラー”を引き起こしていくんです。

魅力的なキャラクターたち ※ここからネタバレあり

チュ・サンウ(추상우)|超合理主義で不器用なプログラミングの天才

韓国大学コンピュータ工学科3年の彼は、
プログラミング言語を母国語のように操ることができる天才。

サンウは、予定調和でないと落ち着かない、
ルールに超厳格なタイプで、
毎日の行動パターンがきっちり決まっています。

そんな彼は周りの人から「ロボット」と揶揄されるほど、
表情が乏しく、超合理的な性格。

融通が効かないため、敵を作りやすく、
先輩のジェヨンも始めはそんな数ある敵の一人でした。

サンウは友人が少なく、
自分の殻の中で一人で必死に外の世界と戦っているような
孤高さも感じられます。

漫画版ではロボットのサンウがジェヨンと関わることで
少しずつ感情が見えてくる、その描き方が巧妙。

基本はむすっとした表情なのに、
ジェヨンに対してだけ見せる過剰なリアクション(怒り)に
思わず笑ってしまいます。

サンウはただ予定通りの生活を送りたいだけなのに、
ジェヨンによってどんどんペースを乱されていく様子が、
シーズン1では面白おかしく描かれています。

チャン・ジェヨン(장재영)|自由奔放で感情に素直なデザインの天才

ジェヨンは、
韓国大学校芸術大学視覚デザイン科の学生で
サンウの先輩です。

春に卒業予定だったのですが、
同じ授業のグループ発表で後輩に代筆させていたことを
サンウにチクられてしまい、
単位が取れず卒業取り消しになります。

そこで、ジェヨンは復讐すべく
サンウに嫌がらせを始めるのですが…。

ジェヨンは社交的でカリスマ性のあるイケメンで、
友達が多く、後輩からも慕われています。

美人でセンスの良い女性が好みで、
今までたくさんの女性と付き合っていましたが、
長続きせず飽きっぽい一面がありました。

左耳に3箇所ピアスをつけていたり、
右肘のあたりにタトゥーを入れていたり、
タバコを吸っていたり、
外見も初めはチャラい印象で、サンウにも”チンピラ”と言われるジェヨン。

でも、実は相手の表情や心の動きをちゃんと見ていて、
人気を得るための仕草、話し方など計算しているタイプ。

感情の赴くままに生きているため、
論理的でド正論タイプのサンウとはよく衝突します。

今まではうまく行っていた対人スキルを総動員しても
なかなか攻略できないサンウに、
ジェヨンもまたペースを乱されていくのです。

相性最悪の二人の関係がどう変化するのか目が離せない

サンウとジェヨンは性格が正反対で、
ジェヨンの卒業取消事件がなければ
一生会うことはなかったんじゃないか?と思うようなコンビ。

しかし、実はジェヨンの方はサンウのことを
事件の前から認識していました。

ジェヨンはサンウの白い首と綺麗なうなじが印象に残っていて、
本格的に敵対関係になる前から、
声をかけたりしていました。

しかしサンウの方はというと、
自分にとって必要のない情報は頭の中から削除する
超合理的な脳の持ち主のため、
ジェヨンの名前どころか顔すら覚えていませんでした。

卒業取消事件の後ジェヨンに会っても、
「キム・ヨンジェ」と言い間違えたり、
メガネをとったジェヨンをジェヨンと気づいていなかったり
人に対して極度に無関心な様子が描かれています。

そんなサンウの態度に、
今まで人から無視される経験をしてこなかったジェヨンは
プライドを傷つけられ、
サンウの関心を引こうと躍起になるのです。

結果的にジェヨンの作戦は大成功。
サンウはジェヨンの存在を困った「エラー」として認識し、
どんどん嫌いになっていくのですが、
“ある出来事”ときっかけに二人の関係が良い方向に変わっていくんです。
詳しい内容は是非原作の漫画でお楽しみください。

なぜ『セマンティックエラー』を韓国語で漫画を読みたくなったのか

私はセマンティックエラーを
原作小説、漫画、ドラマ、映画と全て見ています。

小説は3周、漫画は4周、
ドラマは3周はしています笑
(今までは一周で満足するタイプだったので、本作が初めての経験です)

ある日、ドラマ版を鑑賞していたら、
俳優さんが言っている韓国語のセリフと
字幕に違いがあることに気づいたんです。

その時は韓国語はさっぱりわかりませんでしたが、
字幕では「ジェヨンさん」って言ってるのに、
実際は「ヒョン」って言ってるように聞こえたんです。

それで調べてみると、
「향(ヒョン)」というのは「兄さん」という意味なんですが、
兄弟に対してだけでなく、
男性が自分が信頼している年上の男性に対しても言うことがある、
とわかったのです。

それで、
韓国ならではの「향」という表現に魅了されました。

そこで思い切って韓国語版の『セマンティックエラー』を買ってみると、
漫画でも「향」が出て来たんです。

もしかしたら原語で読むことで、「향」のように
日本語版では気づかなかった萌え要素を発見できるかもしれない。

そう思って、
「韓国語版『セマンティックエラー』を読めるようになること」
を目標に韓国語の勉強を始めたのです。

現在書籍で出版されている漫画は韓国語版のみで、
内容はシーズン1の内容を2巻分で描かれています。


ちなみにこの「향」の表現、
日本語訳版の小説では「兄さん」、
漫画では「ジェヨンさん」と訳されていて、
それぞれちょっとニュアンスが変わるのも見所です。

漫画は「先輩」⇨「ジェヨンさん」
原作は「先輩」⇨ 「兄さん」と
サンウがある出来事をきっかけに、突然呼び方を変えてジェヨンに話しかけるのですが、
ジェヨンは突然のサンウのデレ(?)に
感動と興奮と困惑が入り混じって故障します。

サンウがジェヨンにとっての「エラー」になる
決定的なシーンはここかもしれません。

2人がどうやって仲良くなるのか、目が離せないシーズン1

『セマンティックエラー』シーズン1は、
お互いの存在を認識し、ただの敵同士から関係を深める最初の段階。

サンウとジェヨン、
それぞれの視点で漫画が描かれることで、
無表情のサンウが実はそんなこと考えてたのか!とか、
ジェヨンは実はそんな悩みを抱えていたのか!
というのがわかって面白いです。

そんな、セマンティックエラーの漫画シーズン1ですが、
日本語版はLINE漫画で無料で読むことができます。

読みたい!と思った方は是非こちらから

セマンティックエラー漫画はこちら

次回のレビューでは、
シーズン2で急速に変化していく二人の距離感と、
その心の揺れを、ネタバレありで深掘りしていきます

ここまで読んでいただき、
ありがとうございました。

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