「LGBTQの人々は、異性愛者と比べて収入が低い傾向にあるの?」
そう思う方もいるのではないでしょうか。
実は、LGBTQ当事者が直面する経済格差は
世界的な問題となっています。
その理由には、職場での差別や昇進機会の制限、
さらには教育や社会的サポートの不足が影響しています。
今回はそんな経済格差の中でも、
LGBTQ+の若者のホームレス問題に焦点を当てて、
実態やどんな解決策が施されているのかについて
書いていきます。
LGBTQ+の若者のホームレス問題
私がこの問題に興味を持ったきっかけとなったのが、
「True Colors」という曲でも有名なCyndi Lauperさんの
LGBTQコミュニティに対しての活動でした。
彼女は2008年にTrue Colors United(旧称:True Colors Fund)を設立して、
LGBTQ+の若者に焦点を当てたホームレス問題の
解決に取り組んでいます。
この組織は、
LGBTQ+の若者がホームレスになるリスクが
高いという現実に対処するため、
教育、アドボカシー、トレーニング、
技術支援などのプログラムを提供しています。
参考:https://truecolorsunited.org/
アドボカシーとは、
権利擁護や代弁、支持、主張を代弁することを意味する言葉で、
以下のような活動をしています。
ここでは、そんな
「LGBTQ+の若者のホームレス問題」の背景を
調べてみました。
LGBTQ+の若者とホームレスの現状
アメリカでは、
若者全体の約7%がLGBTQ+とされていますが、
ホームレス状態にある若者の約40%が
LGBTQ+であることが報告されています。
また、LGBTQ+の若者は、
異性愛者の若者に比べてホームレスになるリスクが
2.2倍高いとも言われています。
ホームレスになる主な要因
ホームレスになってしまう要因には
以下のような問題が挙げられます。
家族からの拒絶
性的指向や性自認を理由に家族から受け入れられず、家を追い出されるケース。
差別や偏見
学校や職場での差別により、居場所を失ってしまう。
経済的困難
差別や偏見により、安定した収入を得ることが難しく、結果として住まいを失うことがあります。
LGBTQ+の若者のホームレス経験が与える影響
ホームレス状態は、
LGBTQ+の若者のメンタルヘルスにも
深刻な影響を及ぼします。
例えば、ホームレスや住居不安を経験した
LGBTQ+の若者は、
安定した住居を持つ若者と比べて、
うつ病や不安障害、自傷行為、自殺を考えること、
そして自殺未遂のリスクが2~4倍高いと報告されています。
私たちにできること
教育と啓発
学校やコミュニティでのLGBTQ+に関する教育を推進し、差別や偏見を減らす。
支援プログラムの充実
LGBTQ+の若者向けの相談窓口やシェルターを増やし、安心して相談できる環境を整える。
政策の改善
LGBTQ+の権利を守る法律や政策を制定し、社会全体でのサポート体制を強化する。
LGBTQ+の若者が安心して暮らせる社会を目指して、
私たち一人ひとりが理解を深め、
支援の輪を広げていくことが大切ですね。
LGBTQ+の若者のホームレス問題は他人ごとではない
子どもを3人育てている私としては、
この問題は決して他人ごとではありませんでした。
「知っていること」によって差別や偏見をなくせたり、
安心できる居場所を作れることを改めて感じました。
これからも、LGBTQ+に関する勉強を
続けていきたいと思います。
そして子どもたちが大きくなってきた時に
どうやって多様性を伝えていくか
考えていきたいと思います。