「かわいい」の価値観が180°変わった。学生時代の苦い思い出とその後。

3児の親でありXジェンダー。
30歳から「自分らしい生き方」を探求中のユウです。

皆さんは「かわいい」と言われて
どんな気持ちを抱くでしょうか。

目次

「かわいい」って言うんじゃねえ

中学から高校にかけて、
「かわいい」と言われるのが大嫌いでした。

かわいいという言葉に、
”女の子らしさ”を感じていたからだと思います。

本当に勝手な解釈ですが、
「かわいい」といわれると
・守ってあげたい対象
・幼い
・愛らしい
そんなふうに言われているように感じていました。

しかし、
当時の私はむしろ、
屈強な体に憧れていて、
背が高くて声が低い男性に憧れていて、
自分で自分を守れる強さを持った人に憧れていました。

だからこそ、
「かわいい」と言われると、
理想の私と現在の私のギャップを指摘されているようで、
辛かったのです。

どうせ私はひ弱で、
いざという時には自分一人守れない人間なんだ。
そんなふうに卑屈になっていたこともありました。

高校では、剣道部に入部。
最も大きな理由は”剣士が好きで、なってみたかったから”なのですが笑
武術を習得したら、自分のコンプレックスも少しはマシになるかな、
という期待も、少なからずありました。

結局二段まで取得し、
晴れて有段者となったわけですが、
自分の体つきに対するコンプレックスはいまだに無くなりません。

中学生の頃は舐められないように、
色々な努力をしていました。

例えば、口調を男っぽくして、
「〇〇だろ」「そうじゃねえ」「ちげーわ」、
わざとそんなふうに話していました。

男子生徒と話すときは無愛想な態度をとって、
敵対心をむき出しにしていました。

今となっては、
口調をどうしようがあんまり関係なくて、
みんな人間性を見てるんだな、とわかるので
汚い口調は使わなくなりましたが笑
当時は本当に、
どう思われているのかが気になって仕方ありませんでした。

高校一年生の時、
一時のブームのような感じで、
男子生徒も女子生徒も私に対して
「かわいい」と言うのが、
一種のイジリのような感じで流行っていました。

これが、初めは死ぬほど嫌でした。
イジメなんじゃないのこれ、と思うくらいには。

最初は
「いいから、そういうの」、「かわいくない」、「全然嬉しくない」と
律儀に返していたのですが、
だんだんそれも鬱陶しくなって無視する技を覚えました。

そうしたら、
周りもつまらなくなったのか、
段々私に構ってくるのをやめました。

「私に対して「かわいい」と言うやつは
からかってやろうと思ってるやつだけだ。」

「こいつらの言うことは、
全然信用できない。」

高校の時は、
他人からの褒め言葉はほぼ、社交辞令か嫌味だと思っていました。
そのくらい当時は、人間不信に陥っていて、
自分のことを素直に話せる友達はほんの一握りでした。

あの場で私の気持ちを考えてくれた人なんて、
1人もいなかったんだろうな、
と思っていました。

クラスの人気者たちは、
いったいどんな精神状態でみんなと付き合ってるんだろう、
と思いましたね笑

周りに気を遣って、
自分が思ってること言えてないんじゃないかな、
とか。

でももし、
今の私があの場にもう一度行けるなら、
「かわいい」と言ってきた人全員に「ありがとう」と伝えたいです。

私に笑顔を向けてくれたこと、
友達になろうとしてくれたこと。

あの時は自分に余裕がなくて、
周りの人たちがみんな心から信用できない、
表面的な付き合いの人たちのように感じていたけれど、
こちらから歩み寄っていたら、
もっと状況が変わっていたのかもしれないな、
と思います。

友人が「かわいい」の価値観を変えてくれた

大学に入って、
アニメや漫画の趣味が合う親友ができてから、
私の「かわいい観」は180度変わりました。

その友人は性別や外見のいかつさに関係なく、
自分の萌えを刺激するキャラクターに対して
全て「かわいい」、と言うのです。

あ、かわいいってこうやって使うんだ。

別に愛らしいとか、
小さいとか、庇護欲を掻き立てられるとか、
そう言う意味で使わない事もあるんだ。

目からボロボロ鱗が落ちました。

実際に使ってみたら
「かわいい」はめちゃくちゃ便利な言葉でした。

キュンとしたとき、
ときめいた時、
「かわいい」の一言でこの気持ちが表せるのです。

中学、高校時代に
周りのみんなはこんな風に「かわいい」を使っていたのかな、
だとしたら、
自分には想像できないけど、
何かキュンとする要素が私にもあったのかもしれないな笑。

友人がくれたこの価値観は、
私が一つ大人になれたきっかけでした。

だから、
今、私が使う「かわいい」という言葉は、
キュンとする、
ときめく、
惹かれる、
愛おしい、
という意味があります。

今の私は、
背が高くてムキムキな
スーパーマンのような人でも、
「かわいい」と思うのです。

今の私の人生には
「かわいい」はなくてはならない
大切な言葉の一つになりました。

ここまで読んでいただき、
ありがとうございました。

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