「私は本当に女性なのか?」
「男らしくなければならないのか?」
「そもそも性別って何だろう?」
こんなふうに、
自分の性別について考えたことはありませんか?
性自認とは、
自分が「男」「女」「どちらでもない」など、
自分の性をどのように認識するかを指します。
世の中には、
男女という2つの選択肢しかないように
見えるかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか?
結論から言うと、
性自認は他人に決められるものではなく、
自分自身で決めるものです。
この記事では、
「社会の決めた性別」に違和感を感じる理由や、
性自認を自分で決めるためにできることをお話ししていきます。
ジェンダーアイデンティティとは?
性別は「決められる」ものではない
「性別」というと、
多くの人は「男性」「女性」の2つを思い浮かべるでしょう。
しかし、性別には以下のような概念があります。
生物学的な性(Sex):身体の特徴による分類(男性・女性・インターセックスなど)
ジェンダー(Gender):社会が作った「男性らしさ」「女性らしさ」
性自認(Gender Identity):自分自身が「どの性別であると感じるか」
これらは必ずしも一致するわけではありません。
たとえば、生物学的には女性でも、
自分を「男性だ」と認識する人もいますし、
「どちらでもない」と感じる人もいます。
ジェンダーアイデンティティの種類
性自認にはさまざまな形があります。
シスジェンダー:生まれた時の性別と性自認が一致する
トランスジェンダー:生まれた時の性別と性自認が不一致
ノンバイナリー/Xジェンダー:男性・女性の枠に当てはまらない、または両方を行き来する
ジェンダーフルイド:その時々で性自認が変化する
※ノンバイナリー/Xジェンダーはトランスジェンダーに含まれるという考え方もあります。
詳しくはこちらの記事で書いているので、
ご興味がある方は合わせて読んでみてください。
「男」か「女」だけではない選択肢があることを知ることが、
性自認を見つける第一歩です。
「社会が決めた性別」に違和感を覚える理由
社会が押し付けるジェンダーロール
幼い頃から
「男の子なんだから強くなりなさい」
「女の子はおしとやかに」など、
社会からの性別による役割の押し付けを感じる場面は多々あります。
スカートやピンクを好む女の子=普通?
青やスポーツが好きな男の子=当たり前?
男がメイクをするなんておかしい?
女性は家庭を守るもの?
こうした固定観念が、
私たちの「自分らしさ」を狭めてしまうことがあります。
「性別は変えてはいけない」という誤解
社会には、
「生まれた時の性別で生きるのが当然」
という考え方が根強くあります。
しかし、
世界では「X」という性別表記を認める国も増えており、
日本でも徐々にジェンダーの多様性が認識されつつあります。
「生まれた性別のままでいなければならない」
なんてルールは、どこにもないんです。
他人の目が気になりすぎる
性別違和感を抱える人の多くが、
「他人にどう思われるか」を気にしてしまいます。
私自身も、
自分が好きな服装はメンズ服や
カラフルで幾何学的な模様の個性的な服ですが、
どこにでもこれらの服を着ていけるわけではありません。
例えば、保育園のお迎えに行くときは
周りの親の視線や先生の気持ちを考えると
自由な服装で行くことに抵抗があります。
自分のことだけならまだしも、
子どもまで「変わった母親の子」というレッテルを貼られて
保育園生活が肩身の狭いものになってしまわないかと不安です。
「もっと可愛い服を着ればいいのに」
「女の子なんだからもっと愛想よくしなよ」
「男のくせに逃げんのか」
「君は結局どっちなの?」
他人からの視線や言葉は
時にとても無責任にこちらを傷つけてきます。
他人の目が気になってしまうとしても、
「本当の自分」はしっかり離さず持っていたいものですね。
性自認を自分で決めるためにできること
「決めなきゃいけない」という思い込みを手放す
「男か女かをはっきり決めなければならない」
という考え方を持っている人は、
一度脇に置いてみましょう。
「今は決めなくてもいい」
「途中で変わってもいい」
そう思うと、
今まで感じていたプレッシャーから解放されて
少し気持ちが楽になるはずです。
決まっていなくていい、
それが今のあなたなら、
そんなあなたをまずは受け入れるところから始めてみませんか。
自分が心地よいスタイルを見つける
服装や仕草、話し方などの要素から
自分が何にしっくりくるのかを知ることもできます。
少しずつでいいので、
やってみたいと思うこと、
落ち着くと感じることを取り入れてみましょう。
そうすることで、
行動するまでは漠然としていた自分の理想のスタイルが
だんだん明確になっていきます。
私の場合は、
初めはとにかくメンズの服を着てみたい!
という衝動がありました。
でも、実際にメンズ服を着ることができると、
カラフルな柄や個性的なデザインを楽しめる服なら、
メンズもレディースも関係なく
楽しめそうだということがわかってきました。
大事なのは、
「他人にどう思われるか」ではなく
「自分がどう感じるか」なんですね。
ジェンダーマイノリティの仲間を見つける
自分の性自認について話せる人がいないと、
孤独を感じることもあります。
そんな時は、
SNSやオンラインコミュニティを活用してみてください。
ノンバイナリーやXジェンダーの人たちが集まる場に参加する
似た考えの人と話すことで、自分の気持ちが整理されることもある
「自分だけじゃない」と思えることは、大きな安心につながります。
まとめ
性自認は、自分で決めるもの。
他人や社会が決めるものではない。
「男か女か決めなきゃ」と焦る必要はありません。
途中で変わってもいいし、
どちらでもなくてもいいのです。
あなたが心から「これが自分だ」と思える生き方を選ぶことが、
一番大切なこと。
社会の固定観念にとらわれず、
あなたがあなたらしく生きられる選択をしていきましょう!
あなたは、あなたのままでいい。