アセクシュアルの私が『ぼくたちん家』を観て感じた、押しつけないしあわせ

目次

年末は「ぼくたちん家」を一気見しました。

年末、パートナーの実家で過ごしていたときのこと。
ずっと観たいと思いながら、タイミングを逃していたドラマ
ぼくたちん家 を、
義母が録画してダビングしてくれていたことが発覚しました。

「これはもう、今観るしかないね」ということで、
年末のお休みを使って一気見。

私が密かに応援しているドリアン・ロロブリジーダさんも7話くらいで登場してて、
演技が見れて嬉しかったです。爪が長くて素敵だった^^

アットホームで、どこか静かで、
派手な展開はないのに、じわじわと心に残る作品でした。


「ぼくたちん家」はどんなドラマ?

『ぼくたちん家』は、
ゲイである主人公と、その周囲に集まる人たちの日常を描いたドラマです。

恋愛ドラマというよりは、
「暮らし」や「関係性」に焦点が当てられていて、
いわゆる恋愛的なシーンは多くありません。

その代わり、

  • 家族との距離感
  • 社会の中で向けられる視線
  • 血縁でも恋愛でもないけれど、確かに存在するつながり

そういったものが、とても丁寧に描かれています。

作中では、主人公の親友が学生時代に
「ホモ」と言われていじめられていた過去や、
周囲の大人から投げかけられる、
「悪気のない言葉」も描かれます。

どれも決して大げさではなく、
「きっと、こういう言葉を実際に投げられてきた人はいるんだろうな」
と思わせるリアルさがありました。

また、物語の冒頭では、
いわゆる“トー横キッズ”として描かれる少女が登場します。
その少女が主人公に「父親になってほしい」と頼むところから、
物語は動き始めます。


主人公の母親のエピソードが、強く印象に残った

このドラマで、特に印象的だったのが
主人公の母親の存在でした。

20年前、息子からゲイであることをカミングアウトされた母親は、
当時、「普通に恋愛できないなんて、かわいそうだ」と感じていたと語られます。

今の感覚で見ると、
その言葉に引っかかる人もいるかもしれません。

でも同時に、
男女で恋愛し、結婚することが「当たり前」とされ、
それを疑わずに生きてきた世代なら、
そう思ってしまうことも理解できる気がしました。

印象的なのは、その後の母親の行動です。

息子を理解しようとして、
ゲイをテーマにした小説やBL漫画を読み始め、
気づけばBL漫画にどハマりしてしまう。

そして、
「誰かを愛するということに、性別の差はないんだ」
という感覚に、自然とたどり着いていく。

完璧に理解したわけじゃないかもしれない。
でも、理解しようとして動いたこと、
その過程で価値観がほどけていったことに、
私は母親の愛情を感じました。


アセクシュアルとして感じたこと

私は、BL漫画が好きで、
エンタメとして楽しんで読んでいます。

それは、私自身がアセクシュアルで、
恋愛や性愛を経て幸せになる人たちの物語を、
どこかファンタジーのように感じている部分があるからだと思います。

でも、この母親はきっと、
ストレートな恋愛や性愛を経験してきた人。

そのうえで
「それを経験できないのは、もったいない」
と感じたのだろうな、と想像しました。

私は今、結婚しています。
だから表面上は、「もったいない」と言われることはないかもしれません。

でも、もし私が
「アセクシュアルだ」と打ち明けたら、
「かわいそう」「気持ちがわからない」
そう思う人は、いそうだなと思う。

親や友人が、
完全に自分の感覚を理解できるとは思っていない。

それでも、
理解しようとしてくれる姿勢が伝わってくるだけで、
人はこんなにも救われるんだな、と思いました。


10代の頃に出会っていたら、どうだっただろう

この作品には、
血縁でも恋愛でもないけれど、
支え合って生きる関係性が描かれています。

もし10代の頃にこのドラマを観ていたら、
「ゲイの人が、パートナーと穏やかに暮らしている」
そんなロールモデルが、もっと早く目に入っていたら。

私は、自分のSOGIに対して、
もう少し早く寛容になれたかもしれない、と思いました。

今の私は、子どもの親という立場でもあるので、
主人公や、少女の親たちに共感する場面が多い。

でも、10代の頃に観ていたら、
きっとあの少女に、強く感情移入していただろうなとも思います。


家族や幸せは、誰が決めるものなのか

『ぼくたちん家』を通して感じたのは、
家族の形や、幸せの形は本当に人それぞれだということでした。

それをどう感じているかは、本人たちにしかわからない。
周りの人が、良かれと思って侵害していいものではない。
(もちろん、法律に触れることは別ですが)

作品の中で少女が、
周りにいる大人たちが、とんでもない人たちばかりだから、
自分も何者にでもなれる気がする
――そんなことを語る場面があります。

その言葉が、とても印象に残りました。

大人は、完璧である必要はないけれど、
どんな形であれ、
子どもに「生きる希望」を見せられる存在でありたい。

そう、改めて感じさせられました。


誰にでも観てほしい、やさしいドラマ

『ぼくたちん家』は、
アットホームで、恋愛色は控えめ。

だからこそ、
LGBTQ当事者ではない人にも、ぜひ観てほしい作品です。

「理解できるかどうか」ではなく、
「一緒に考える」きっかけとして。

しあわせの形は人それぞれで、
それは誰かに押し付けられるものじゃなく、
自分で見つけていくもの。

このドラマを観て、
そんなことを、年末に静かに考える時間をもらいました。

もし少しでも興味が湧いたら、
ぜひ観てみてください。
そして、観たあとに一緒に語り合えたら、嬉しいです。

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

もし今、

「ちゃんと生きているのに、なぜかずっと苦しい」
「誰にもわかってもらえない気持ちを抱えてきた」
「普通を装ってきたけれど、本当の自分が置いてけぼりになっている気がする」
「恋愛や性別のことを考えると、言葉にできないモヤモヤが残る」
「みんなと同じようにできない自分は、おかしいのではないかと感じる」

そんな感覚を、少しでも抱えたことがあるなら。

私からのお手紙を受け取ってほしいです。

このブログでは書ききれない、もっと深い話を、
あなたに宛てた手紙の形でお届けしています。

・自分のセクシュアリティに気づいていった過程
・名前がつかない違和感とどう向き合ってきたか
・普通に合わせ続けて苦しかった日々のこと
・本音を言えなかった過去と、少しずつ変わっていったこと

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あなたは、あなたのままでいい。

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『ユウからの手紙』

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