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『ユダヤ人大富豪の教えⅢ』とは?
本田健さんの「ユダヤ人大富豪の教え」シリーズは、Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと続いています。
Ⅰでは「幸せなお金持ち」になるための考え方
Ⅱでは「豊かさを築くための具体的な習慣」
Ⅲでは「心の在り方や人との関係性」
という流れで、それぞれテーマが深まっていく構成です。
今回はその中で、『ユダヤ人大富豪の教えⅢ』を読んだ感想を書いていきたいと思います。
Ⅲは「お金」や「成功法則」というよりも、むしろ「どう人と関わり、自分の心と向き合うか」というテーマが大きく扱われていました。人生を豊かにするためには、経済的な成功以上に、人間関係や心の安定が欠かせない。そのことを丁寧に説明してくれる本でした。
印象に残った話①:感情の綱引きとマトリックス
本の中で一番心に残ったのは、「人は誰かと会話をしている時、感情の綱引きをしている」という話です。
しかも、相手によって自分が演じる感情が変わってくる、という視点がとても新鮮でした。
書籍では、感情の状態を「ポジティブ/ネガティブ(X軸)」と「自立/依存(Y軸)」に分けたマトリックスで表現していました。
- ポジティブ自立
- ネガティブ自立
- ポジティブ依存
- ネガティブ依存
この4つのポジションがあり、誰と話をするかによって、自分の振る舞い方が決まるというのです。
私自身、振り返ると相手によって自分の立ち位置が変わることを実感します。
夫と話しているとき
私は超ポジティブで前向きな発言ばかりするポジティブ自立。夫はネガティブなことばかり言ってこちらのテンションを下げるネガティブ依存。
私はポジティブな考え方をいつも披露するのに、夫は常に否定的な答えを返してくる。
それで、なんでこんなにネガティブなことばかり言うんだろうと、いつもイライラします。
でも、側から見ていると上から目線で偉そうなヤツに見えているのかも……。
怒りっぽい人や正義感を押し付けるタイプの人(ネガティブ自立)といるとき
私はポジティブ依存に回ってしまい、ミスも増えるし、叱られる立場になります。
大学院で研究をしていたときは、助教授の先生が相手をコントロールしたいタイプの人だったので、私は完全にポジティブ依存になっていました。話していると頭が真っ白になって、すべてに自信がなくなりオドオドしてしまいました。いつも否定されたり傷つけられるんじゃないかとドキドキしていました。
子どもを叱るとき
子どもを叱るときは、自分が子どもをコントロールしたいと思っていないか(ネガティブ自立になっていないか)、心配になりました。自分がネガティブ自立だと、子どもがポジティブ依存になってしまいます。まるでいじめているような関係図になるのが怖いと感じました。自分がポジティブ依存になった経験があるからこそ、同じ思いはしてほしくないと感じます。
過去の私はネガティブ依存だった
そもそも私は、高校生時代に鬱っぽくなったことがあり、そのときは完全にネガティブ依存でした。世界で一番惨めな気持ちで、何をするにもやる気が出ず、将来もお先真っ暗、という感じでした。
この本を読んだとき、「本当に面白い!」と思いました。ここに書かれているキャラクターたちは全部、私が出会ったことがある人や私自身を投影しているようでした。
そして理想的なのは、どこかに偏るのではなく、自分が常に「マトリックスの中心」にいられるようにすることだというのです。会話のとき、自分はどのポジションにいるのか——そう意識できるだけでも大きな気づきでした。
「感情のセンターに立つ方法」は、実際に自分で試行錯誤してみなければなかなかわからないでしょう。でも、もしこれを身につけられれば、これまで苦手意識を抱いていた相手とも、恐れずに関係を築けるようになるのではないかと、希望を感じました。
初めましての人が相手でも、相手の豊かさを願って愛を持って接することができるように、自分と相手の「センター」を見つけられるようになりたいです。
印象に残った話②:自分のビジョンを描くこと
もうひとつ強く心に残ったのは、「ビジョンを描くこと」の大切さです。
特に、小さな頃に自然と思い描いていたビジョン。それは人生の目的に近いものなのかもしれないと、改めて考えさせられました。
私自身、幼い頃から「誰かを癒す」ビジョンを持っていました。
- 国境なき医師団に入って子どもたちを助ける
- 傷ついた動物を助ける
- 里親になって子どもたちと暮らす
- 木のお医者さんになる
- 音楽を通して人を癒す
- 森の中でセラピーをする
そして今、大人になってからは「セクシュアリティの悩みを抱える人たちを癒したい」「地球を癒したい」という思いも加わりました。
それは、私自身がずっと「恐れから解放されて安心できる時間と空間」を求めてきたからこそ、生まれてきた願いなのだと思います。
さらに今回の読書で大きな気づきがありました。
私はこれまで、頭の中にいくつも映像が浮かんでいたのに、それを「ただの妄想」「こんなことできるはずがない」と否定してきていたのです。将来のビジョンだなんて考えたこともありませんでした。
けれどこの本を読んで、「あのとき浮かんでいた映像こそがビジョンだったんだ!」と気づくことができたのです。
これからは、浮かんできたビジョンを否定せず、大切にしていきたいと思います。
シリーズを通して共通していたこと
「ユダヤ人大富豪の教え」Ⅰ~Ⅲを読んできて、共通して流れているメッセージは次のように感じました。
- 自分の好きなことをライフワークにすること
- 明確なビジョンを持つこと
- 生まれてきた意味を知ること
- 愛情を持って人と関わること
特に「好きなことをライフワークにする」というテーマは、私にとって強い憧れであり、同時にずっと批判されてきたことでもあります。
周りの人のアドバイスは、心配や不安からの愛情であることも分かっています。けれど、その声に押されるうちに「社会人として働くのが当然」という考えが自分の中に刷り込まれてきた気がします。
でも今、こうしてブログを書く仕事を始めることができました。
以前の自分よりは、確実にライフワークに近づいていると感じています。
これから「自分の好きなことは何か」「それをどうライフワークにしていくのか」というテーマは、私の人生における大きな問いになりそうです。
また、私はここ数年、「ポジティブ自立」に偏る生き方をしてきたと感じます。
それは、自分の感情と向き合うことを恐れ、蓋をしてきた結果でもありました。過去の傷を思い出さないように、自分を守るための選択でもあったのだと思います。
けれど今は、「今この瞬間」に意識を向ければ、私を傷つけるものは何もないと感じられるようになってきました。
その安心感の中で、自分は何をして生きたいのか。改めて考える時期に来ているのだと思います。
まとめ
『ユダヤ人大富豪の教えⅢ』は私にとって、お金や成功法則の話にとどまらず、「人間関係の感情の綱引き」と「自分のビジョンを描くこと」の2つを強く意識させてくれる本でした。
さらに、Ⅰ~Ⅲを通して読んできたことで、自分の気持ちに向き合う時間が格段に増えました。
その中で、「自分はこんな感情を抱いていたんだ」と嫌というほどわかり、ネガティブな気持ちを受け入れがたいこともありました。
けれど、それも自分の気持ちなんだと一度受け止めてみると、不思議と自分に優しくなれる瞬間があったのです。
シリーズを通じて学んだのは、ライフワーク・ビジョン・愛情といったテーマだけでなく、「自分自身をそのまま受け入れること」こそが豊かさの原点なのかもしれない、ということでした。
これからも豊かな人生を歩むための知恵を身につけていきたいと思います。
あなたは、あなたのままでいい。