※本記事にはプロモーション(アフィリエイトリンク)が含まれています
3児の親であり、
ノンバイナリーとして「自分らしい生き方」を探求中のユウです。
私はこれまで『オズの魔法使い』をちゃんと読んだことがありませんでした。
20年以上前に古い映画を少しだけ観た記憶はあるのですが、断片的にしか覚えていません。
そんな私が今回原作を手に取ったのは、シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデが出演していた実写版『WICKED』を観たことがきっかけです。
『WICKED』は「オズの魔法使い」の前日譚的なストーリーで、グレゴリー・マグワイアによる大人向けの再解釈をもとにしています。公式なスピンオフではありませんが、『オズの魔法使い』を土台にしている作品です。
「WICKED続編が公開されるまでに、やっぱり原作を読まなきゃ!」と思い、今回ついに『オズの魔法使い』を読んでみることにしました。
ドロシーは純粋な子ども
主人公のドロシーは、ある日突然竜巻に巻き込まれ、不思議な国オズへと飛ばされます。
普通ならパニックになりそうな状況ですが、ドロシーは環境に順応するのがとても早い。
旅の途中で出会うカカシ、ブリキの木こり、ライオンとすんなり仲間になり、彼らを受け入れて一緒に進んでいきます。
- 自分の目標に真っすぐ突き進む純粋さ
- 魔法使いや魔女を前にしても怯まない怖いもの知らずさ
- どんな状況でも自分を見失わない心の強さ
ドロシーの姿を見ていると、「子どもの自由さ」や「無条件の勇気」を思い出させてくれます。
そして、自分の子どもたちにも、「自由に表現していいんだ」と思える安心感や挑戦する勇気を持たせてあげたい、と強く感じました。
みんなそれぞれ、望んでいるものがあるけれど…
カカシは「脳」を、ブリキの木こりは「心」を、ライオンは「勇気」を求めて旅をします。
でも物語の中では、彼らがそれを「すでに持っている」と気づかされる描写がたくさんあるんです。
- カカシは自分には知恵がないと嘆きますが、土壇場で的確なアイデアを出すのはいつも彼。
- ブリキの木こりは心をなくしたと悲しみますが、小さな生き物に同情して涙を流します。
- ライオンは自分を臆病だと責めますが、仲間が危機に陥ったときに真っ先に立ち向かいます。
「自分には足りない」と思い込んでいるものが、実はすでに備わっている。
そのことに気づかせてくれるのが、この物語の大きな魅力の一つだと思いました。
私たちが抱えているコンプレックスも、案外自分が思うよりも小さなもので、見方を変えれば一国を治められるくらい魅力的な才能を開花できるのかもしれません。
ドロシーもまた魔法使いだった
物語を振り返ると、ドロシー自身もオズの世界で何度も「魔法の力」を使っています。
東西南北に魔女がいるこの世界では、魔法を扱えるのは彼女たちだけのはず。
それなのに、ドロシーは「使い方を知らないだけ」で、最初から魔法を使える能力を持っていたのです。
このことに気づいたとき、私は鳥肌が立ちました。
- 子どもは誰でも魔法使いになれる
- 使い方を知れば、知恵も勇気も味方をしてくれる
そんな希望のメッセージが込められているように感じられました。
読み終えて感じたこと
『オズの魔法使い』はただの冒険物語ではなく、自分の中にすでにある強さや可能性を気づかせてくれる物語でした。
子どもたちが自分らしく生きる勇気を与えるだけでなく、大人である私たちにも「すでに持っている力を信じてもいいかもしれない」と背中を押してくれる作品です。
映画『WICKED』から入った私ですが、こうして原作を読むことで、ドロシーや仲間たちの姿がより鮮やかに心に残りました。
また、WICKEDの映画で出てきたグリンダ(南の魔女)やエルファバ(西の魔女)と、オズの魔法使いに出てきた魔女たちでは印象が全然違ったのも面白いポイントでした。
今度はWICKEDの原作も読んでみたいと思います。