近年、「ノンバイナリー」「Xジェンダー」といった言葉が広がり、
多様な性のあり方が認知されつつあります。
しかし、自分の性のあり方をどう表現し、
周囲に伝えるかは、大きな課題ですよね。
特に30代になると
職場や家庭などの社会的な関係が確立されているため、
カミングアウトのハードルが高くなることもあります。
本記事では、
ノンバイナリーの私自身のカミングアウトについて
実体験を交えながら、
そのメリット・デメリットを考察します。
ノンバイナリーとは?
「ノンバイナリー」とは、
男性・女性という二元的な性の枠に収まらない
性自認を持つ人々を指します。
「Xジェンダー」という言葉も日本では使われることが多く、
性別のあり方は多様です。
私自身は性自認が「中性」のXジェンダーであり、
服装や振る舞い方も女性、男性にとらわれない
ノンバイナリーです。
カミングアウトのメリットとデメリット
メリット
- 自己表現の自由
自分のありのままの姿をオープンにすることで、
ストレスが軽減され、より自然体で生きることができます。
- 理解者が増える
カミングアウトをすることで、
ノンバイナリーの存在を知ってもらい、
身近な人がサポートしてくれる可能性が高まります。
- LGBTQコミュニティとのつながり
オープンにすることで、
同じような経験を持つ人とのつながりができ、
支え合うことができます。
デメリット
- 偏見や差別のリスク
まだまだ社会の理解が十分ではなく、
特に職場や家族の間では否定的な反応を受ける可能性があります。
- 環境によっては不利益が生じる
例えば職場での待遇や家族との関係が
悪化する可能性があり、
慎重に判断する必要があります。
- カミングアウトの負担
何度も説明を求められたり、
他意はなくても、失礼な質問をされたり、
傷つくことを言われる可能性があります。
そういったことが続くと、精神的に疲れてまうこともあるでしょう。
私の実体験:カミングアウトをした人、しなかった人
カミングアウトした人
私は、自分の妹と母、夫に
ノンバイナリーであることをカミングアウトしています。
友人にも、ある程度仲が良いと思っている相手には
少しずつカミングアウトしています。
このブログも、
直接いうのが恥ずかしいから、
「最近こういうことを始めたんだ」と
カミングアウトのツールとして利用していたりしています。
直接話されるよりも、
間接的に知る方が相手も気を使わないし、
それで距離を置きたくなったらフェードアウトしやすいかな、
という配慮もあります。
初めはどんな反応をされるか、
不安と恥ずかしさでいっぱいだったものの、
「自分らしく生きたい」という思いが芽生えてからは
止めることができず、
自分が知っていて欲しい、と思う人には
じわじわと伝えています。
結果として、
実家家族の前では「好きな服装でいてOK」になり、
心理的な負担が軽減されました。
また、一緒に服を買ったりメイクすることも
以前にも増して楽しめていて、
自分に自信が持てるようになりました。
カミングアウトしなかった人
父にはカミングアウトをしていません。
父は性別に関する考え方がステレオタイプで、
ちょっと女性的な振る舞いをする男性タレントさんをみて
「気持ち悪い」と言ったりするような人です。
昔からそういう姿を見ているので、
あえて、自分のことを言う必要性を感じていません。
父は私がメンズの服を着たり短髪にして帰ってきても
特に変化を感じて驚いたり、
何か言いたくなる雰囲気もないので、
「言わない方が平和」という選択をしました。
夫の両親にも、
特に何も伝えていません。
夫がカミングアウトしないで欲しいと言ったのが1番の理由で、
義母には伝えたいと思っていたので、
言われた時は落ち込みましたが、
そのうち言えたらいいな、くらいのスタンスでいます。
自分が言いたいな!と思った人に言えないと
「心が苦しいな」と感じることはあります。
カミングアウトの判断基準
カミングアウトをするかどうかは、
自分の環境や心理的な負担、
周囲の理解度によって異なります。
以下のような点を考慮しながら判断するとよいでしょう。
- カミングアウトした場合のリスクとメリットを整理する
- 信頼できる人から伝え始める
- LGBTQのコミュニティやカウンセリングを活用する
- 無理にする必要はない。自分のペースを大切にする
まとめ
ノンバイナリーやXジェンダーのカミングアウトには、
それぞれメリットとデメリットがあります。
大切なのは、
自分にとって生きやすい選択をすることだと思います。
LGBTQのコミュニティや身近な理解者とつながりながら、
自分らしく生きる道を探してみてください。
あなたはどのような選択をしますか?
無理をせず、
自分にとって最適な方法を一緒に考えていきましょう。